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大気/海洋モニタリングシステム

 1995年より独立行政法人国立環境研究所によって定期航路船を利用した「太平洋海域における温室効果ガスモニタリング(南北/北太平洋)」事業が開始されています。定期航路船はコンテナ船、自動車運搬船などの大型商用船で1〜1.5ヶ月の間隔で運行されており、日本〜豪州航路では大気モニタリングを日本〜北米航路では大気/海洋モニタリングを継続して行っています。
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 紀本電子工業鰍ナは大気/海洋モニタリングシステムの開発に当初より携わり、装置の改良を重ねることによりシステムの高性能化、自動化、安全化を進めております。現在のシステムでは日常のチェックをシステムに対して素人である協力船の船員さんが行える程度までになり、システムの保守については日本に入港したときだけで行えるようになりました。

大気/海洋モニタリングシステムブロック図
大気/海洋モニタリングシステムブロック図

大気/海洋モニタリングシステム設置船

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日本ー豪州航路(大気モニタリング)

2001〜2002年:Golden Wattle号、鰹、船三井
2003年〜 :FUJITRANS WORLD号、トヨフジ海運



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日本ー北米航路(大気・海洋モニタリング)

1995〜1999:Skaugran号、ノルウェー船籍
1999〜2001:Alligator Hope号、鰹、船三井
2001〜:PYXIS号、トヨフジ海運



モニタリングシステム

 大気/海洋モニタリングシステムは大気モニタリング室と海洋モニタリング室に分かれており、各々の装置はLANによってネットワーク接続されています。各装置のデータはGPSからの標準時間データと共に大気モニタリング室に設置してあるデータサーバーに記録することによって、全装置の時間ズレをなくしています。更に表示クライアントは、全装置の測定データ時系列グラフ、現在の測定値、現在までの航路を表示し一度に全装置の状態を把握することが可能です。また各装置の測定開始、データ記録開始を1クリックで行えます。
表示クライアントのモニター画面
表示クライアントのモニター画面

大気モニタリング

 大気モニタリング室では大気二酸化炭素濃度、オゾン濃度、GPS及び各種気象項目についての連続観測と大気試料サンプリングを行っています。大気試料は船からの煙の影響を受けない場所に設置した採取口から、各々装置の配管ラインで大気モニタリング室に運び込まれています。
大気モニタリング室
大気モニタリング室
大気採取口
大気採取口


海洋モニタリング

 海洋モニタリング室では海水中二酸化炭素分圧濃度、水温・塩分濃度、pH、クロロフィルの連続測定と各種海水試料サンプリングを行っています。海水中二酸化炭素濃度は、大気/海水二酸化炭素測定装置(MOG-501)とフロースルー式タンデム型気液平衡器(Eq-501)とフィードバックシステムを組み合わせたシステムで測定しています。海水は船底からポンプアップによって海洋モニタリング室に導水されています。
海洋モニタリング室
海洋モニタリング室
海洋モニタリング装置
海洋モニタリング装置